おしえて、センパイ!株式会社モエ・ジャパン代表取締役社長/喪服ちゃんセンパイ

東京女子プロジェクト(女子プロ)のメンバーが、憧れの「センパイ」に、女子の幸せについて聞きに行く! という当コーナー。第7回は、秋葉原でライブ&バー『ディアステージ』と、DJバー『MOGRA』を経営する、アキバ系女社長・喪服ちゃんセンパイ! 自らコスプレしながら日夜働きまくる謎の美女は、実は東京藝術大学卒の、超クレバーな起業家だった!? 喪服ちゃんセンパイにきく、ワン&オンリーな女社長になる方法とは?

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一生、社長的なことしか出来ないと思います

1経営者になってからコスプレ頻度が下がりました

女子プロ 喪服さん、毎回ゲストには献上品をお持ちすることになっているんですが、喪服さんはすごく多忙だと伺ったので、お身体に良さそうな、ジンジャーのシロップを持ってまいりました。
インタビューは「ディアステージ」店内にて行ったんですが...喪服さんの和風コスプレ、着慣れてらっしゃるせいか、何の違和感もナシ!

インタビューは「ディアステージ」店内にて行ったんですが...喪服さんの和風コスプレ、着慣れてらっしゃるせいか、何の違和感もナシ!

喪服 わあ、お洒落! ありがとうございます。いいですね、このシロップ。でも、これでオリジナルカクテルを作ると、幾らで売れるかなって、つい考えちゃう自分が悲しいですね...。
女子プロ さ、さすが社長!
「こっちのチョコレート・ジンジャーは、バレンタイン・イベントにつかえますね。値段、どのくらいがいいかなあ...」と考え出す喪服さん。

「こっちのチョコレート・ジンジャーは、バレンタイン・イベントにつかえますね。値段、どのくらいがいいかなあ...」と考え出す喪服さん。

女子プロ 睡眠時間、少なそうですよね。
喪服 いや、25歳過ぎて、徹夜出来なくなりましたね。なるべく6時間以上寝るように努力してます。
女子プロ 1日のタイムテーブルって、どんな感じなんですか。
喪服 お店が終わるのが午後11時なんですけど、その後ミーティングがあって、帰宅して眠るのが4時とか5時になっちゃうんです。でもどんなに遅くなっても、午前中には起きるようにしてます。
起きて1時間くらいは、iPhoneでメールチェックして、TO DO リストを整理して。ノープランで会社に来ちゃうとダメなので、その1時間は大切ですね。 あとはランチしながら企画書のアイデアをまとめて...ルーチンワークが始まるのが、午後1時か2時くらい。事務所の席について、ノンストップで11時まで作業します。
でも夜は誰かと会食することも多いので、食後の深夜のほうが、仕事が集中出来ますね。
女子プロ 喪服さんがお店に立つってことは、ないんですか。
喪服 2年以上やってないですね。経営のほうにまわってしまうと、忙しくて出来ないんです。昔はやってましたよ、衣装着て接客して。でも自分は全然経営のほうが向いてると思います。もう無理です(笑)。こういう場の接客って、ディズニーランドみたいなものなんですよね、常に笑顔で元気じゃないと。みんなよくやってるなあって、キャストを尊敬してますよ。

歌唱力・パフォーマンス等、クオリティの高さに定評のある「ディアステージ」キャストによるライブ(こちらは2009年、東京キネマ倶楽部で行われたイベント参加時の映像)。

女子プロ 通常、メイド喫茶には、ディズニーランドみたいに、細かく決まりとか、あるんですか。
喪服 ウチは細かいのはないんです、最低限のルールをきっちり決めて、あとは自由にやってもらってます。普通、アキバの店舗では「これこれ、こういう設定だからね」って教え込まれるんですけど、ウチは唯一、自由な店だと思います。接客スタイルも、その子のキャラクターを出してもらって、おのおのに任せてますね。
女子プロ 『ディアステージ』さんは、ライブステージ&カフェ、なんですよね。
喪服 業態としては「コスプレ居酒屋」っていうのに分類されますね。ライブを1日3回、30分づつくらいやっているんですが。
女子プロ お店、チャージが500円って安いですよね。
喪服 敷居は低くしてます。でも女の子たちが、「ドリンクどうっすか! もう一杯どうっすか!」って皆、勧めますからね(笑)。
女子プロ 売ってるものは、飲み物、フード、写真(チェキ含む)、CDなどですね。写真は売れるんですか?
喪服 けっこう売れますねー。うちはイベントをよくやるんです、一週間に3、4日は何かしらやってます。例えば女子高生の格好をしたりとか、アニメーション作品とコラボしたりとか。そのたびにグッズを作って売ってるんです、なので契約している撮影スタジオまであります。
オリジナルグッズは店内で購入可能。キュートなイベント告知写真も、店内にぺたぺたと貼ってありました。
オリジナルグッズは店内で購入可能。キュートなイベント告知写真も、店内にぺたぺたと貼ってありました。

オリジナルグッズは店内で購入可能。キュートなイベント告知写真も、店内にぺたぺたと貼ってありました。

2アキバなう! 今は「女装男子」がキテる!

女子プロ いまのオタクシーンって、どんな感じなんでしょうか。
喪服 オタクに限ったことじゃないのかもしれないですけど、性が中性化してますよね。いま人気なのは「女装男子」。だいたい男の子が女装してれば人気コンテンツです(笑)。女装って男性のオタクにも女性のオタクにもなぜか人気なんですよね。
女子プロ 男女ともに女装が人気...。なぜなんでしょうか。
喪服 手に入れられそうで入れられない感覚っていうのが、いいみたいですね。オタクの男性は、セックスっていうのに、あからさまに結びついてしまうと、ヒいてしまうみたいなんです。エロは好きなのに「セックスは駄目、コワイ!」っていう。 女装男子とはセックス出来ないじゃないですか。すっごくラブラブになっても「こいつは男だから出来ない...!」みたいな。
女子プロ それを見て、腐女子も楽しむ! みたいな。...ワケわからなくなってますね。
いま、アキバを歩いている男子の何%かは、確実に、女装したがっているワケですね...。

いま、アキバを歩いている男子の何%かは、確実に、女装したがっているワケですね...。

こんな風にとか! ち、ちょっとかわいい...。

こんな風にとか! ち、ちょっとかわいい...。

喪服 アイドルとか、10代の女の子を追っかける人たちも、真性のロリコンではなくて、愛でる対象として好きなんだと思います。
女子プロ そういえば叶恭子さんが「男だとか女だとかいった性別も関係ない、セックスレスなクローン人間が増えている」って言ってました。人類は直に滅びるかもしれませんね。
喪服 アキバにいると、本当にそう思いますよ。この人たち、子孫残さないんだろうなあ〜って(笑)。 意外とみんな女装したがっていて、一回誰かがスイッチ入れたらヤバいって感じまできてるんですよ! 1年前と比べると、例えばコスプレするにしても、女子のほうが多かったのに、今はクラブとかだと男子のほうが多くて、8割くらい。しかもみんな、女の子のコスプレなんですよ。
女子プロ なんと...。
喪服 ウチの女の子のイベントに、女装男子が来てたんですけど、お客さんたちが「カワイイ」と騒ぎ出して、チェキ(ポラロイド)の撮影まで始まっちゃって。 チェキはウチのを使ってもらうので、それはウチの売り上げになったんですけど(笑)。
女子プロ いいんですか、それで(笑)。
喪服 いいんです(笑)。逆に、女性はワイルドになってますよね。
2009年に創刊された女装美少年雑誌『オトコノコ倶楽部vol.1』DVD付き¥3,000(税込) 三和出版 2010年4月15日にvol.3が発売予定。こういう本が、人気な時代なワケです!

2009年に創刊された女装美少年雑誌『オトコノコ倶楽部vol.1』DVD付き¥3,000(税込) 三和出版 2010年4月15日にvol.3が発売予定。こういう本が、人気な時代なワケです!

女子プロ オタクの方々って、昔ながらのオタクと、お洒落なオタクと、2種類いるっていう勝手なイメージがあるんですが、このお店はどんな感じですか。
喪服 おじさんが減っていますね、昔はおじさんが8割だったんですが、今は若くて見た目もオタクってわからないような人多いです。たまにおじさんと若いオタクがご飯食べて盛り上がってるのを見かけるんですけど「共通の趣味があるっていいなあ、世界平和だなあ!」って思いますね。
女子プロ たくさん来てたおじさんは、どこに行ったんでしょう?
喪服 アキバのメイド喫茶が、潰れてきてるんですよね。だから、どこに行ったのか分からないんですよね...。在宅かなあ。家でネットとか?
女子プロ 女性客は来ますか。
喪服 たまにいらっしゃいますね、2タイプあって、純粋に観光客の方か、アイドルが好きな女の子ですね。最近は同業者も多いですね。

3女の子のために、立ち上げたプロジェクト

女子プロ オタクビジネスに入ったきっかけを教えていただけますか。喪服さんは、藝大卒ですよね。
喪服 そうですね、高校の頃から、音大付属高校に通っていて、そのまま藝大にいって、音楽の勉強をしていて。卒業の時に、みんなひとこと、叫んでいくっていう会があったんですけど、皆は「ピアノの先生になります」とか「留学します」とか言ってたんですが、私だけなぜか「社長になります!」って言ったんですよ(笑)。その頃は本気じゃなかったんですけど。
女子プロ その通りになっちゃいましたね。
喪服 大学の時、アートが好きで、アートマネジメントの分野に興味があったんですね。藝大に入ると、いくら才能があっても、ここまでアーティストって売れないのか! って目の当たりにしてしまうので......どんな面白いものでも世の中に発信されないままになるのか、これは何とかしなきゃいかん、と考えたんです。
それで、卒業してすぐに、現代美術のギャラリーに就職して、スイスの、セレブがジェット機で買いに来るようなアートフェアに出張に行ったんです。そこで、いかにアート作品や音楽が、上層階級だけのものになっているかっていうのを見て、考えて。うーん、なにか違うぞと、ギャラリーを辞めてしまいました。 あと特に感じたのは、女性アーティストの扱いの酷さですね。
女子プロ あああー。
喪服 女性で活躍してるアーティストは、何かしら男性に動かされているとか、枕営業だとか(笑)、そういう話が多いんですよね。それで、せっかく才能のある女性アーティストをなんとか、マッチョな男性社会からどうにかしてあげたいと思って(笑)、女の子だけのアーティスト、クリエイターを集めたプロダクションを作ろうと思ったんです。
「女の子の表現者って、食い物にされちゃうところがあるんです。それを何とかしたかったんです」

「女の子の表現者って、食い物にされちゃうところがあるんです。それを何とかしたかったんです」

喪服 ちょうどその時、こっちの『ディアステージ』も、友人の女の子たちで立ち上げられたものの、社長が不在になってしまい、社長にならないかと誘われて。悩んだ末、結果的には2つのプロジェクトをくっつけた状態にしちゃったんです。『ディアステージ』に来る女の子たちを、プロダクション契約して、アーティストに育てよう、と。
女の子で何かやりたいって思ってる子って、知識がなかったりして利用されちゃうことが多いじゃないですか。それを救いたいっていうのが、根本にありますね。でもプロダクションをやってみて思ったのは、本人に「こうなりたい」っていう明確なビジョンがないと、育てることも出来ないんですよね。だから強い意志がある女の子を探してます。
女子プロ 視点が社長というより、プロデューサーさんですね。
喪服 今、人が足りていないので、原宿にスカウトしに行きたいくらいなんですよ。アーティスト、超大募集してるんです。
女子プロ じゃあ、こちらのサイトでも募集かけておきます!
喪服 ぜひぜひ!(アキバで表現活動したい貴女、詳細は最後のページをみてね!)
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「私にしか書けないものがあるかもしれない、私にしか書けないから書くっていうのがモチベーションです。」
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会ってみたい"おしパイ"のみなさま
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インタビュー受けてもいいよ!というセンパイからの奇跡のご連絡をお待ちしております。

やってる人

イベリコ

新月生まれの牡羊座。中目黒在住。美容関連のライターを経て、広告会社に転職。現在修行中。ニット帽を愛用していたらドングリと呼ばれ、転じて「イベリコ」と…

テツコ

二重人格のAB型。乙女座。デザイナー。眼鏡のせいで一見しっかり者に間違われるが、めんどうくさがりで優柔不断で要領が悪い。体が丈夫なのと酒に強いことが自…

ネコムス目

大きな目がキョロキョロ。神出鬼没の関西生まれの東京女子っす。妖怪のくせに、ラテンな性格。趣味はライブに行くこと。あぁ、毎日がフジロックだったらいい…

大塚幸代(ライター)

デイリーポータルZ」「地球のココロ」で連載中です。
個人サイト「日々の凧あげ通信

小峰千佳(編集)

ファミレスとタクシー、この2つがあれば私の東京の夜は安泰。最近はバーでの1人飲みを覚えてしまったせいかハードボイルド傾向。お仕事はアウトローから正統派までさまざま。

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